GISとは『Geographic Information System』の略であり、地理情報システムのことを示します。
介護施設の開設は、地域の市場の特性や潜在的需要の予測の「使える」データがあまりにも少ない中で、最終的に勢いや勘のみで多額の投資を行なわざるを得ないのが現状ではないでしょうか。
弊社ではGISを主導として、独自のマーケティング結果をフィードバックすることを、総称して『GISマーケティング』と呼んでおります。

<図A>
図Aをご覧ください。大都市近郊の、ある市部の地図です。升目(メッシュといいます)は縦横ほぼ1kmとなっています。統計資料には、日本の国土をこのようにメッシュに分け、詳細なデータを記録したものがあります。メッシュの中の数字は、その約1平方キロメートルの中に住んでいる介護保険利用者のうち、施設介護対象者を、世代別人口構成その他から統計的に算出したものです。右下の凡例より、中心からの半径が約5Kmの範囲の中に4,037人いることがわかります。

<図B>
図Bもご覧ください。同じ大都市近郊で市の人口も約2万人多いのですが、人口構成や高齢化率の違いにより、同じく中心からの半径が約5Kmの範囲の中に対象者が2,116人しかいないことがわかります。この2つのポイントを候補地として見た時、同じとすることができないのがお分かりいただけるでしょう。

<図C>
年代別の人口ニーズの分析からだけでは、わからないこともあります。 図Cをご覧ください。先程の都市A周辺の介護型の有料老人ホームの位置及び規模です。ニーズの上にこのような同種の既存施設を重ねて更に、規模だけではないその他の要素(既存稼働率、価格帯等)も考慮することにより、開業を仮定した場合の影響や、施設入居対象者がその地区にどれだけ残っているかの推定が行えます。さらに適切な施設グレードなども分析できるのです。

<図D>
他にも注意すべき点があります。それは一般的に定義されている商圏が必ずしも正しいものではないということです。例えば有料老人ホームの商圏は5-10kmと言われています。本当でしょうか。
図Dをご覧ください。ピンのマークが、とある有料老人ホームの利用者の方の旧住所位置です。ご覧の通り半径20kmにも納まっていません。これは、教科書通りの商圏設定は意味がないことを示しています。考えてみれば、高価格のものはそれだけで募集対象地域が広いことはすぐわかりますし、リゾート型のものは、施設の近隣が対象ではないことも明確です。
介護施設種類だけでなく、入居金の多寡、タイプやコンセプト、定員の大小でも違うのです。言い換えれば、介護事業の商品別それぞれに商圏が違うとも言えます。まず、この商品別の商圏分析が開業計画の前提として必要なのではないでしょうか。当社は個人情報保護法に抵触しない方法で、これを無料で行っています。更にこのことは、入所募集広告などの計画を立てる場合に有力な情報を与えてくれるのです。
いかがでしょうか。有用性の全部をご説明することはとてもできませんが、今まで行政単位で検討されていた、ニーズの分析や広告の計画が地域単位ででき、ポイント単位の比較が可能なのです。
介護保険法の改正以来、行政の介護計画動向に左右されるだけでなく地域の詳細な分析を行うことによって、入居者の募集に自信が持てる施設、最後まで欠員が出ない施設とすることができます。















